短編映像・short selected series
全作品日本語字幕付き
DAY 1
18日(土)開場 13:00 上映 13:30
短編ドキュメンタリープログラム・テーマ「帰属意識」キュレーター ・林里穂
情報が溢れるこの時代。
イデオロギーが行き場を失い、焦点のバランスが偏り気味な世の中。
人間との共感、そして自然との共存が失われているのではないか?そんな疑問に対し、以下の4作品を選ばさせて頂きました。
「浮世」・フェルナンド・ソウザ
スペイン | 2021 | 15分
「QIRIM」(クリミア)・カタリーナ・クラムツォヴァ
ウクライナ | 2024 | 9'38
「パーシスタント」・ エレン・アイバス・アルパチック
トルコ | 2024 | 9'16
「ジョニー」・長谷川三四郎
日本 | 2024 | 25'08
「楽園(Paradise)」・Sergei Dvortsevoy
カザフスタン|1995 | |25'
「人のいくつかの物語(A Few Stories About Man)」・Bogdan Dziworski
ポーランド|1983 | 19'
「10分間の成長(10 Minutes Older)」・Herz Frank
ラトヴィア|1978 | 10'
18日(土)& 19日(日)の両日は
「知りたい」を追求するドキュメンタリー映像の存在。「気になる」をキッカケに自ら動く原動力。 中高生を対象に学校外で多種多様な機会を作る学びのコンセルジュ Qulii (https://qulii.jp/) 代表の
王昌宇さんとのトークセッション。
アントニナ・ロマノワと彼女のパートナーは、2022年2月25日にウクライナの軍隊に参加した。ロシアの本格的な侵攻が始まる前まではディレクター、パフォーマー、女優としての生活を送っていた。
彼女の伝えたい事は、ロシアの占領政策に対する抵抗に満ちている。
ウクライナの文化とアイデンティティを守るための闘いの象徴となっており、戦争の影響を受けながらも、自身の芸術活動を続けることに努めている。アントニナは、芸術の力を借り、自由と独立に対する思いを伝え、他の人々と共に力強いメッセージを発信している。
東京の赤線地帯に存在するホストクラブは、「夢を売る」と自称するエンターテインメント業界の一端。しかし、その壁の裏では注目を浴びることができる一方、売られている夢は、外見を保つために奮闘する毎日でもある。
そして、彼らがもたらす魅力的な感情に引き寄せられる人々。ホストクラブでは、訪れる客にとって一時的な逃避や受容を提供し、魅力的なやり取りを通じて自信や喜びを感じさせる空間が生まれている。自身の魅力を駆使して夢を演じると同時に、客との関係の中でお互いに依存し合う複雑な感情が限られた時間の中で生まれている。
2023年2月6日にトルコを襲った大地震の1年後、被災地で暮らす人々の生活に焦点を当てたドキュメンタリー。
作品では、アンタキヤ、イスケンデルン、カフラマンマラシュ、そしてマラティヤで希望を取り戻しながら、自らの住む土地を諦めることなく生きる人々の物語が描かれている。
東日本大震災で大きな被害を受けた陸前高田市にあるジャズカフェ「ジョニー」とそのオーナー・ユキコを通じて、地域コミュニティの再生と絆のドキュメンタリー。日常のカフェの風景や、ユキコと常連客たちとの会話を通じて、「ジョニー」が人々にとってどのような場所であるのか、そして震災が彼らにとってどのような出来事だったのかが徐々に明らかになっていく。
もう一人の登場人物である常連客・ユウイチロウは、津波で両親を亡くし、仮店舗時代から現在に至るまで「ジョニー」を訪れ続けている。
DAY 2
19日(日)開場 10:00 上映 10:30
短編ドキュメンタリープログラム・テーマ「目撃ー無知とのもやい直し」キュレーター ・桑山篤
かつてない規模で身の回りに視聴覚コンテンツが溢れる現代、ドキュメンタリーは知らないこと、分らないことに対する私たちの好奇心を育んでいるのでしょうか。それとも、異なる感性を持った他者に怯える私たちが、身を守るために固定・
蓄積させている知識や情報の一翼を担っているのでしょうか。今回は、認識したり判断したりする以前の「目撃」という体験や、「みる、きく、まねぶ」という根源的な営みをテーマに、90年代カザフスタン、80年代ポーランド、
70年代ラトヴィア、から言葉少なな3本の作品を選びました。
カザフスタン南部の高原地帯で生活を営む家族の記録。1ショット平均52秒という辛抱強いまなざしは、
過酷な遊牧民の暮らしを惨めなものとして憐れむでも、ロマンチックに美化するでもなく、計算不可能な生の発光を一期一会として受け止める。
「人」以外の説明は一切なく紹介される一人の男性、
イエジー・オルロフスキのポートレイト。印象派的な映像と音楽が描く様々な関係、環境、状況の中で跳躍・奮闘・創作する彼と時を過ごすことによって、私たちは何から自由になるのだろうか。
暗闇で人形劇を見る子供たちの表情を10分間の
1ショットで記録した映画的実験。私たちは、期待、安堵、恐怖、好奇心などと明確に区切ることのできないダイナミックな感情の旅に同伴し、共に未知と相待する。